杉浦明平の「敗戦前後の日記」:「近代日本の日記」への補足

月曜4時間目の文学の講義の第8回(6月1日)で、近代日本の日記の第2回目ということで「敗戦日記を読む」を講義しました。

ちょうどその後、6月3日に「朝日新聞」の地域総合面「ナゴヤカルチャー」欄で、三田村博史中部ペンクラブ会長が杉浦明平の「敗戦前後の日記」を紹介しておられました。

杉浦明平は、愛知県渥美郡福江村(現田原市)出身の作家・評論家で、『ノリソダ騒動記』や『維新前夜の文学』などの作品があります。

講義ではいわゆる「終戦記念日」と言われている1945年8月15日の日記について話しました。杉浦のその日の日記の記述は、早朝書いたらしいものと玉音放送の後に書いたものとがあるそうです。

後者は「…何とか終ってくれますようにと祈って期待したほどうれしくはない。今朝までいっぱいつまっていた不安は一応消滅したが、将来がどのようにやってくるやら、えたいの知れぬ雲の塊りみたいなものに包まれて気が沈んでゆくのを禁じることができない」と複雑な心境が告白されています。

杉浦明平は戦争に批判的な人でしたが、だからと言って戦争が終わっても手放しで喜んでいたのではないようです。


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